こうなったらいいなぁ〜長野まちなか(ビジョン)物語
初夏だというのに まだ蔵の中はひんやりとした空気が漂う。私の設計事務所は、地主に交渉して使われなくなったまちなかのお気に入りの蔵を改装したものです。蔵は外の音をシャットアウトできる構造で、少し手を入れて程よい採光がとれる工夫をし、かなり仕事場として快適な空間です。そしてこのまちの長い歴史を肌で感じながら仕事をすることで誇りを感じる事ができます。アイディアに煮詰まった時はふらっと街にでて回遊しながら路地のカフェで休憩します。窓ごしにまちを歩く人達を何も考えずに眺めることは、ひとときの気分転換。それにあきてまちを散策していると五感を刺激するものが溢れている。小川のせせらぎ お香の香り どこかの蔵では長唄の稽古・・・お寺の鐘の音。林檎並木にとても癒される。「○○さ〜ん 今日は珍しいものがあるのよ。よってかない〜」と野菜市のおばちゃんに呼び止められる。自分を知っている人がいる。自分が存在している事を確認できるコミュニケーションが嬉しくなる。採れたてのさくらんぼをひとつ頂いて帰路につく。気分はかなりリフレッシュされ、仕事に集中するエネルギーが沸上ってくる。事務所に戻るとお隣の陶芸教室のオーナーさんが人を連れてきていた。「この方がこんどまちなかでジュエリーショップを始めたいそうなんだ・・相談にのってくれるかな」とのこと。。また新しい住人が増えそうだ。人と人がアナログでつながる心地よさを実感する。今日はこの仕事が終ったら・・・夜はどこにくりだそうかなぁ〜このまちの生活は刺激的で楽しい。(こんな感じの イメージ物語です)
「表参道ふれ愛サポートクラブ」は、平成18年長野県長野市で一年間をかけ市民・商店街・行政・専門家というメンバーで、まちづくり活動を行なった会の名称です。長野の中心市街地で「表参道ふれ愛通り実行委員会(善光寺表参道の道の使い方を検討することを通して、歩いて楽しい街中を実現すること)」を側面からサポートしていくために結成されました。アドバイザーは、まちづくりプランナーの中埜博氏を迎え、5回の会議(ワークショップ)を開催。最終的な目標は、ボトムアップ式の市民版マスタープランづくりをめざして進んでいきました。
4月新緑もまぶしい芽吹きの時季「歩いて楽しいまち」にする為にはどうしたらいいか?をテーマにまち歩きワークショップからスタートです。スケッチbookとクレヨンを片手に2時間ぐらい街を歩きながら『感動したもの』を描くということなのですが、これが意外にとても楽しい。クレヨンでスケッチを描くということがこんなに童心に戻ることなのかとびっくりしました。スケッチの目的は「長野らしさ」と「歩いて楽しい」というキーワードに対する目標物の探索でした。このスケッチを全員で「大・中・小」の分類で分けました。大は「自然・環境」中は「路地・街並み・道・建物と建物」小は「人・看板・街灯・ストリートファニチャー」などのジャンル分けです。なかには・・「人情」というタイトルのスケッチがあり、声をかけてきた地元のお爺さんを取り上げたのです。このようにスケッチは千差万別なものになりました。
第2〜3回では、前回の「大・中・小」を具体的に「まちに残すべきものはなにか?」「印象にのこったものをどんな形で残すべきなのか?」「また残すためには何が障害になるのか?」「解決策は・・」という絞り込みをテーマごとに繰り返し投げかけました。こうした作業を具体的にやっていくといくつかの共通の問題点と解決策が並び始めました。また「歩いて楽しい」とは具体的に何なのかを検証する。ということにつながってきます。その街がもっている歴史や文化・生活というのは確実にそのまちに刻まれていることが見えてきます。その断片からあらたな街づくりのキーワードを捜していくことが「このまちならではの個性」の発掘ではないでしょうか。この検証・検討から重要な5つの基本構想が絞り込まれました。
「1 長野らしさの追求」「2 レトロな建物を残す」「3 路地を活かす」
「4 小さな目標物のネットワーク」「5 新名所・新名物をつくる」
これは長野市の中心市街地が長い歴史の中で育んだまちの財産です。参加している人達で練り上げる「長野らしさ」「歩いて楽しいとは」という検討の大切さを実感しました。
そして4回は、この基本構想の5つのキーワードを使って 参加者全員で主人公は自分の「こうなったらいいな〜長野まち物語」作りです。このビジョンづくりをグループにわかれ具体的に地図に落とすという作業をしました。ここから、まちづくりの構想(戦略)プログラムづくりです。 続く
見栄えがして写真も画像も盛りだくさん、てんこもりになればなるほど実は「コンセプト」がブレてくるという事なのです。
自分はこの場で何を話したいのか?ということが後回しになっている。作業が楽でゴージャスになればなるほど肝心の「能書き」がどこかにいってしまう。そして実は一番時間をかけて頭をひねって考えなければ成らない事は、「自分は何を柱にやってきたのか」ということに尽きる事を改めて考えました。知らずしらず便利で優れたパソコンソフトの御陰で私はどんどん手や頭を使ってものを考える作業から遠ざかってしまっているのかもしれないです。
仕事も全く同じで、依頼が増えると作業に追われます。時間や金銭の制約がある中で「小手先」のような内容で見栄えだけで勝負してしまう仕事になってきていないか?と仕事の事もあわせて振り返りました。
ものを創り出す仕事は、今も昔も変わる事なく一番大切な事は核になる『コンセプト』なんだと。ここがブレるとある程度までは進めても壁にぶつかった時に自分が崩れてしまう。という当たり前なのに忘れていた事を痛感する出来事が最近ありました。

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先日北海道に行きました。あまり時間が無かったのですが・・「モエレ沼公園」http://www.sapporo-park.or.jp/moere/に行くことができました。
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